キックオフ県政2010年 Page1

ベルマーレが平塚から湘南になり10年目の2009年。
悲願のJ1昇格を果たしたベルマーレには、
更なる成長を遂げて欲しいと願っています。

「昇格の先にある湘南地域の発展。」

 昨年の大きな出来事として、ベルマーレの10年ぶりのJ1昇格がありました。OBとして、湘南地域の一人としても非常に嬉しかった出来事です。昇格したことは湘南地域の活性化を後押しすると思いますし、サッカーを通じた地域のPRも積極的にしていけると思います。ベルマーレをきっかけに「自分達の街には大きな喜び、大きな夢がある」と地域の皆様に感じてもらいたいですし、そのためにも更なる活躍を願っています。私自身、昇格するまでの10年の中で忘れられないことがあります。

 それはクラブの存続の時に深く関わったことです。

 1998年の時の話になりますが、私はベルマーレ平塚から湘南ベルマーレに名前を変更しようと動きました。理由は、親会社が撤退をして地域のクラブとして再スタートするために25万人(当時)の平塚市だけでクラブをバックアップするのではなく、湘南というエリアまで広げることで地域スポーツの可能性はより広がると思ったからです。

 しかし、Jリーグに使用するチーム名は議会がある街でなければ使ってはいけないというのが原型にあります。だから私は県議会に当選させて頂いた時に、川渕三郎チェアマン(現・日本サッカー協会名誉会長)をはじめとした日本サッカー協会の方々に当選の報告をお伝えする中で「ベルマーレはこれから至難の道が続いています。その中に名前の変更が考えられればぜひとも検討して頂きたい」というお話をさせて頂きました。同時に平塚市とも話をして、湘南という名前のチームはスタートを切ったのです。

 もちろん、湘南に名前が変わったからといって湘南地域の人達がすぐに応援してくれるわけではありません。大事なのは応援してくれている7市3町の人達に密着できるようなアプローチをしていくこと。一番良いのは7市3町の各市町で試合をすることですから、スタジアムのキャパシティ問題などJリーグが掲げる要件が満たせればどんどんやっていってほしいと思います。残念ながら今のところ実現できてはいませんが、私がチームに在籍していた時はサテライトの試合を藤沢市や厚木市でしたこともありましたから、一歩一歩進めていってほしいです。