キックオフ県政2012年 Page2

次の時代を担う子供たちが夢を抱き続けられる
神奈川県となるように、子供たちに大きな夢と
希望を与えられる環境整備を継続していきます。

「子供たちが夢を抱き続ける“かながわ”県を目指して」

児童自立支援拠点が平塚に。

 今、神奈川県はどれだけの児童虐待をかかえているかご存知でしょうか? 
 児童虐待は増加傾向にあり、昨年度、全国の児童相談所が対応した児童虐待は過去最多の5万件を超え、神奈川県全体では7,466件と、大阪府に次ぎ、全国で2番目の数字です。虐待を受けた子どもの中には、在宅での支援では子どもの心身の発達を阻害するなど、保護者から引き離すことが必要な事案もあり、その要因としては、子どもに障害があることで虐待を受けるケースも少なくないと聞きます。こうした子どもたちは、児童相談所などにおいて一時保護され、その後、児童養護施設や障害児施設で生活することになります。複合的な課題を抱えた子どもたちには、特に手厚いケアが必要でありますが、現状の児童福祉施設には、個々の子どもに適した環境やスタッフなどが十分に整っているとはいえません。このような専門的なケアが必要な子どもたちを対象に、数少ない入所型の県立児童福祉施設の中で、中里学園とひばりが丘学園の2つの施設の機能を統合・強化し、新たに、心理、医療等の専門的なケアができる入所機能をもった「児童自立支援拠点」の整備に取り組んでいます。その候補地となっているのが、県所管域のほぼ中央に位置する平塚市内の元・県立五領ヶ台高校跡地です。今後は、県の専門機関や市町村、学校といった地域の関係機関との連携を図りながら総合的な支援のネットワークを再構築してまいります。

相談所
各地域からの交通の利便性や落ち着いた教育環境という点から、平塚市内にある元・県立五領ヶ台高校跡地が「児童自立支援拠点」の候補地となりました。様々な事情のある子どもの自立を支援するにあたって重要だと考えているのが、児童相談所との連携、既存施設とのネットワークを活かした取組みです。


スポーツ振興と芝生化。

 昨年3月の東日本大震災や、長期にわたる景気低迷など現在の厳しい社会状況の中にあって、女子サッカーの日本代表「なでしこジャパン」がワールドカップで優勝し、日本中が感動の渦に巻き込まれたことは、記憶に新しいところです。また、今年のロンドンオリンピックにおいて、日本勢の活躍が大いに期待されています。
 日本を元気にする力となる文化がスポーツです。この文化をより振興させていくためには、私はこれまでも時間、空間、仲間の三つの間、いわゆる「三間(さんま)」が重要であると伝えてきました。運動やスポーツを楽しむ機会をつくると同時に、それができる場を提供すること、また、子どもたちの潜在能力を引き出す上で、優秀な指導者を配置すること、多くの種目から自由に選択できるような環境づくりも必要だと考えています。
 平成23年8月に施行された「スポーツ基本法」を受け、本県では、平成23年12月に県のスポーツ振興の考え方を示す「神奈川県スポーツ振興指針『アクティブかながわ・スポーツビジョン』」の改定が行われました。改定されたスポーツビジョンの特徴はライフステージを4つに分けて計画しているところです。「①乳幼児期」は、身体を動かす楽しさに触れること。「②児童・青年期」は、生涯楽しめるスポーツをつくること。「③成人期」は、忙しい中でもスポーツに親しんでいただくこと。そして「④高齢期」は、健康・体力に加え、仲間やいきがいをつくること、などを狙いとしています。
 ここで重要となるのがスポーツをする環境整備です。神奈川県では、平成21年度から県立学校のグラウンドの芝生化に取り組んでおり、県のスポーツ振興の拠点である「県立体育センター」につきましても、サッカーなど、様々なスポーツで使用する陸上競技場の芝生の張替えを来年度に行い、多くの県民の皆様にご利用いただける施設として、より良い環境の整備を目指していきます。

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芝生化の重要性に関しては、議会やスポーツ普及活動・ライフワークを通じて伝え続けて13年目を迎えました。神奈川県には多くの指導者、トップアスリートがおります。そうした方々と県が手を組みながら財政が厳しい中でも子供たちに大きな夢と希望を与える取り組みを続ける努力をこれからも継続していきます。